FXで儲けるためのリンのFX研究室

株でも、FXでもバックテストを繰り返し、手法のパフォーマンスを把握しておくことが重要です。 しかし、ネットで検索すると、テスト期間が短かったり、テスト条件がでたらめだったり、テスト結果が「○○pips」しかなかったり、不真面目なものが多すぎます。 リンは真面目にバックテストに取り組んでいます。

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「超カンタン アメリカ最強のFX理論」

ロブ・ブッカー&ブラッドリー・フリード著「超カンタン アメリカ最強のFX理論 」で紹介されていたNYボックスのバックテストを実施しました。

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バックテスト条件

バックテストの条件は次のとおりです。

  • NYボックス(サマータイム3月第2日曜~11月第1日曜)=日本時間午後1時~午後8時
  • NYボックス(サマータイム以外)=日本時間午後2時~午後9時
  • 15分足の終値がNYボックスをブレイクアウトしたら、次の15分足の始値でエントリー
    上へブレイクアウトした場合、始値で買い、利食いは+20pips、ロスカットは-30pipsに設定
    下へブレイクアウトした場合、始値で売り、利食いは-20pips、ロスカットは+30pipsに設定
  • ただし、日本時間午後12時(サマータイム、サマータイム以外は午前1時)までにブレイクアウトしなかったら、その日はエントリーしない。
  • ロスカットに引っかかってしまった場合は、逆方向に再エントリー
    NYボックスを上へブレイクして買った場合、NYボックスの安値より上でロスカットに引っかかったら、売りで再エントリーし、利食いはNYボックスの安値、ロスカットは+30pipsに設定
    NYボックスを下へブレイクして売った場合、NYボックスの高値より下でロスカットに引っかかったら、買いで再エントリーし、利食いはNYボックスの高値、ロスカットは-30pipsに設置
  • ただし、日本時間午前4時(サマータイム、サマータイム以外は午前5時) 日本時間で翌日午前6時45分で未約定の場合は、手仕舞い。 週末の場合は翌週のオープニングで成り行きで手仕舞い(2010年6月13日変更)。

バックテスト結果

いよいよバックテストの結果です。

米ドル/円のNYボックス

2009年はすごく儲かっています! しかし、2004年~2008年前半までは負け続けています。 今のところ2010年は使えそうですが、このまま使い続けるのは怖いですね。

バックテスト結果(買いと売りを分離)

NYボックスを上にブレイクアウトした場合(買い)と下にブレイクアウトした場合(売り)で損益に違いがないか調べてみました。

米ドル/円のNYボックス(売り、買い別)

NYボックスを上にブレイクアウトした場合(買い)は累計損益が大きなマイナスです。 NYボックスを下にブレイクアウトした場合(売り)だけ取引した方が儲かることが分かりました! ただし、2009年12月以降は、「売り」「買い」共によい成績です。 ロブ・ブッカー&ブラッドリー・フリード著「超カンタン アメリカ最強のFX理論 」が出版されたのが2009年12月20日です。 タイミングが一致するのが気になります。 ブッカー効果でしょうか?

バックテスト結果(再エントリーなし)

NYボックスの手法では、ロスカットに引っかかったら、逆方向に再エントリーします。 本当に再エントリーするとよいのでしょうか? 再エントリーなしでバックテストを実施してみました。

米ドル/円のNYボックス(再エントリーなし)

再エントリーを止めたら「買い」の成績が若干改善しました。 ただし、まだ「買い」の損益は十年間でマイナスです。 一方、「売り」は再エントリーを止めたら成績が悪化しました。 「買い+売り」では損益が若干悪化しました。


「売り」の再エントリーありと再エントリーなしでどのような違いがあるでしょうか? 調べてみました。

米ドル/円のNYボックス(売り比較)

2007年までは大きな差がありませんでしたが、2008年から差が大きくなっています。 「売り」で再エントリーありが最もよいことが分かりました。

バックテスト結果(月足との関係)

「売り」で再エントリーありでは年間で負ける場合があります。 「売り」と「買い」をうまく併用して、年間通しての負けを回避できないでしょうか? 月足のトレンドを利用できないか調べてみました。

米ドル/円のNYボックスと月足

月足が上昇中は「買い」、下降中は「売り」の損益がよくなる傾向がありますが、取引に使えるほどの精度はありません。 残念ながら月足のトレンドを使用することは難しそうです。

バックテスト結果(利食いの最適化)

NYボックスでは、利食い20pips、ロスカット30pipsです。 ロスカットよりも利食いの方が小さいので勝率が上がりますが、利食いを大きくした方が損益が向上するのではないでしょうか? 最もよい結果が出た「売り」の再エントリーありで利食いだけを変更して、損益の変化を調べてみました。

米ドル/円のNYボックスの利食い最適化

20pipsよりも利食いを大きくすることで損益を改善できることが分かりました。 今回のバックテストでは50pipsが最もよい結果になりました。


念のために「買い」の再エントリーなしでも利食いを変更して、損益の変化を確認しました。

米ドル/円のNYボックスの利食い最適化

利食いを大きくすることで損益を改善できることが分かりました。 しかし、それでも10年間でほとんど儲かっていません。

バックテスト結果(ロスカットの最適化)

NYボックスの利食いを50pipsにすると損益を改善できることが分かりました。 そこで、利食いを50pipsにして、ロスカットを変化させ、バックテストを実施しました。

米ドル/円のNYボックスのロスカット最適化

ロスカットを30pipsから20pipsに小さくすることで、損益を改善できることが分かりました。

バックテスト結果(スプレッドの影響)

NYボックスの利食いを50pips、ロスカットを20pipsにすると損益が大幅に改善することが分かりました。 実際の取引を始める前に、スプレッドを設定してバックテストを実施しました。 なお、手数料は無料で計算しました。

米ドル/円のNYボックスのスプレッド依存性

なんと! わずか1銭(pips)のスプレッドで損益が大幅に悪化しました。 スプレッドが2銭(pips)以上だと損益がプラスになりません。

「米ドル/円」NYボックスのバックテスト結論

今回バックテストで使用した条件では「米ドル/円」のNYボックスはほとんど儲かりません。 もっと損益がよくなる条件がないかバックテストを実施します。


 

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