「超カンタン アメリカ最強のFX理論」
ロブ・ブッカー&ブラッドリー・フリード著「超カンタン アメリカ最強のFX理論 」で紹介されていたNYボックスは、その取引時間がちょうど日本の夜であり、日本人にお勧めの手法です。 早速、NYボックスのバックテストを実施したところ、ブッカー氏が提唱している条件では損益が悪く、条件を改善しても、儲けが少ないことが分かりました。
・ NYボックス(米ドル/円)
・ NYボックス(ユーロ/円)
・ NYボックス(英ポンド/円)
・ NYボックス(ユーロ/米ドル)
・ NYボックス(複数通貨)
NYボックスのエントリーを変更して儲けられるか?
NYボックスはNY市場オープン前のボックスのブレイクアウトを狙う手法であり、いわゆるデイトレです。 1回当りの儲けが少なく、スプレッドの損益への影響が非常に大きい手法です。 スプレッドの影響についてのバックテストの結果は下記の通りです(NYボックス(米ドル/円))。 たった1pipsのスプレッドで損益は大幅に悪化してしまいます。
NYボックスでは15分足の終値のブレイクアウトを確認後、次の15分足の始値でエントリーします。
例えば、NYボックスのルールを次のように変更すればもっと儲けられないでしょうか?
15分足の終値がNYボックスの高値を超えて「買い」でエントリーする場合、次の15分足の始値ではなく、始値よりも1pipsとか2pipsとか低くエントリーすれば損益を改善できるのではないでしょうか?
早速、バックテストを実施し、検証してみました。
バックテストの条件
「米ドル/円」でよい損益が出た下記の条件でバックテストを実施しました。 スプレッドは1pipsです。
読者の方からご要望をいただきましたので、「ユーロ/円」についてもバックテストを実施しました。 スプレッドは3pipsです(2010/7/7)。
「英ポンド/円」「ユーロ/米ドル」についてもバックテストを実施しました(2010/7/8)。
通貨 | エントリー | 利食い | ロスカット | スプレッド | 再エントリー |
米ドル/円 | 売り | 50pips | 20pips | 1pips | あり |
ユーロ/円 | 買い | 100pips | 50pips | 3pips | あり |
英ポンド/円 | 買い | 220pips | 110pips | 5pips | なし |
ユーロ/米ドル | 買い | 80pips | 90pips | 3pips | なし |
バックテスト結果(米ドル/円)
まず、米ドル/円です。 15分足の終値がNYボックスの安値を下回ったら、次の15分足の始値ではなく、始値よりも2pips~6pips高いレートでエントリーするルールでバックテストを実施しました。
NYボックスを下へブレイクアウト後、次の15分足の始値よりも2pips高いレートでエントリーすることで損益を2倍以上に改善できることが分かりました!
バックテスト結果(ユーロ/円)
読者の方からご要望いただきましたので、「ユーロ/円」のバックテストを実施しました。 15分足の終値がNYボックスの高値を上回ったら、次の15分足の始値ではなく、始値よりも2pips~8pips低いレートでエントリーするルールでバックテストを実施しました。
NYボックスを上へブレイクアウト後、次の15分足の始値よりも6pips低いレートでエントリーすることで損益を3倍以上に改善できることが分かりました! ただし、4pipsと8pipsの損益が悪いので、6pipsで取引するのはちょっと怖いですね。
バックテスト結果(英ポンド/円)
「英ポンド/円」のバックテストを実施しました。 15分足の終値がNYボックスの高値を上回ったら、次の15分足の始値ではなく、始値よりも2pips~8pips低いレートでエントリーするルールでバックテストを実施しました(2010/7/8)。
NYボックスを上へブレイクアウト後、次の15分足の始値よりも低いレートでエントリーすると損益が悪化することが分かりました。 通貨によって条件が異なりますね。 やはり、バックテストをきっちり実施して、手法の有効性を検証することが重要ですね。
バックテスト結果(ユーロ/米ドル)
「ユーロ/米ドル」のバックテストを実施しました。 15分足の終値がNYボックスの高値を上回ったら、次の15分足の始値ではなく、始値よりも2pips~8pips低いレートでエントリーするルールでバックテストを実施しました(2010/7/8)。
NYボックスを上へブレイクアウト後、次の15分足の始値よりも低いレートでエントリーすると損益が悪化することが分かりました。
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